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出版流通

「今までそうだったので・・・」からの脱却

  • 問題 FAXでの注文書・指示書が多いため、テレワーク対応ができない。

    解決 入荷予定、出荷指示等のデータ化を提案。お客様と弊社事務員の業務軽減とテレワーク運用を実現。

  • 問題 新出版ネットワーク(出版VAN)に加入していない。メリットが分からない。

    解決 倉庫会社(弊社)が加入している出版VANをご利用いただき、ペーパーレス化を実現。

  • 問題 返品在庫が増え続けてしまう。

    解決 返品→改装→再出荷の割合を集計し版元様へ提案。銘柄単位での現地(取次)古紙化を推奨。

  • 問題 販売チャネル(B2C)の多様化。

    解決 アマゾンe託、自社ECサイトなどのB2C物流のプラットフォームを構築。

  • 背景

    デジタルシフトの時代へ

  • 経緯

    データ化の推進

  • 効果

    受注業務の簡略化と返品在庫のスリム化

  • 今後に向けて

    Amazon、楽天、Yahoo!ショッピングなどのEC対応

背景
デジタルシフトの時代へ

最も改善が必要だと思ったことは何ですか?

FAXでの注文書・出荷指示書が多く、出荷帳票類や納品書・受領書を発行するために必要な情報を手入力しなければなりません。また、FAXの場合、会社に出社しなければ処理対応ができないため、事務員のテレワーク推進が全く進みませんでした。

経緯
データ化の推進

具体的に取り組んだ内容をお聞かせいただけますか?

FAXからの脱却について版元様に相談しました。書店や取次からFAXで注文書が流れてくるため、いきなり「0(ゼロ)」にすることは難しいですが、版元様と当社(物流センター)間での「書誌マスター情報」「入荷予定」「直販出荷指示」などは、データ(CSV形式)化に変更できたものが多くありました。

新出版ネットワーク(出版VAN)への加入を推進させていただきました。版元様ご自身で加入するのではなく、当社が加入しているVANシステムをご利用いただく形です。出版VANの仕組みやメリットを説明し、多くの版元様にご加入いただけました。

新刊を出していく限り在庫は増えていきます。特に返品在庫は悩みの種であり、「返品在庫は減らしたい(見たくない)」という声を聞きます。在庫が多いほど倉庫業としては良いのでは?と思われがちですが、我々としても出版社様の売上に直結する出荷作業が多い方が望ましいです。
先日、ある取次の返品センターを見学させていただいた際に、「雑誌と同じように書籍も銘柄指定をしていただければ取次側で古紙化します」という説明を受け、出版社様と情報共有をさせていただいています。

効果
受注業務の簡略化と返品在庫のスリム化が実現

改善後の効果を教えてください

FAXやPDFでの指示連絡をデータ化できたことにより、版元様と弊社の実務担当者のテレワークが可能になりました。「手入力」という業務が簡略化できたことにより、処理スピードと精度を高めることができました。

新出版ネットワーク(出版VAN)へ加入いただいたことにより、これまで取次からFAXでいただいていた「シフト分」「センター在庫分」の注文・補充情報を、VANデータという形でいただけることになりました。手入力の簡略化はもちろんのこと、版元様と弊社の実務担当者のテレワークが可能になりました。

返本を改装して再び出荷されるパーセンテージを集計したところ、出版社様やジャンルにもよりますが、平均で10%という数字でした。この数字を基に返品在庫の多い出版社様に提案し、出版社様から取次に対して現地古紙化の交渉をしていただきました。年度版などは返品を倉庫に戻す必要はほぼありません。これにより、少なからず「返品入庫料」「保管料」の削減が実現されました。

今後に向けて
Amazon、楽天、Yahoo!ショッピングなどのEC対応

今後の新しい取り組みやお考えがあれば教えてください

昨今の情勢からICT化が加速し、人々のライフスタイルが変わりました。それに合わせて出版流通、特にECプラットフォームの重要性は高まると思います。出版業界に利便性のあるサービスを提供するため、B2Cの対応力を高めていく必要性を感じています。

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