倉庫見学の押さえるべき3つのポイント
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以前のコラムで「物流倉庫の選び方」の解説をしましたが、その中で倉庫見学は絶対にするべきとお話させていただきました。では、どのあたりをポイントにして、倉庫見学を行えばよいかを本記事では解説します。
倉庫見学時の押さえるべき3つポイント
今回紹介するポイントの中で、この条件が最も重要です。
「あいさつがあるかどうかだけで何がわかるの?」と思う方もいらっしゃると思いますが、理由は以下の3つです。
① 教育が行き届いているので、安心して仕事を任せられる可能性が高い
② 熟練の作業者が離職する可能性が低い
③ 営業に力を入れている、歓迎されている
① 教育が行き届いているので、安心して仕事を任せられる可能性が高い
お読み頂いている皆様に聞きたいのですが、「あいさつ」が徹底できない倉庫会社に自社の大事な資産を預けられますか?
物流業にとって、挨拶は基本のキです。挨拶の徹底が出来ない倉庫に、業務内容や取り決めの徹底はできません。そういう意味で、倉庫見学の時に一番最初にチェックするべきは、挨拶が徹底されているかどうかです。
② 熟練の作業者が離職する可能性が低い
これは雰囲気の問題かもしれませんが、挨拶の徹底がされていない倉庫は、派遣人材が多かったり、従業員の定着が悪かったり、人の出入りが激しい傾向があります(もちろん、すべての倉庫ではありません)。
細かい作業やイレギュラー作業などの対応力が落ちてしまうことは勿論ですが、現場からの改善提案なども少なくなってしまいます。
③ 営業に力を入れている、歓迎されている
意外と忘れがちなポイントが、その物流会社にとって「重要な顧客」かどうかです。
日々の業務には問題がないけれど、対応力の向上や新しい提案がまったくない場合は「重要な顧客」ではないのかもしれません。
システムや導入機器は大手に劣るけど、真摯に業務に向かってくれる倉庫の方が、結果的に改善提案やイレギュラー対応などのサービスが良い場合が多いです。
施設の綺麗さは、新しい拠点であれば実現しますが、整理整頓や掃除が行き届いている環境は継続的な『文化』になっていないと実現しません。システムや設備機器など、すべてに共通しますが、実際に運用するのは現場の人です。
決まり事を守る『文化』、改善を行う『文化』となっているかなど、倉庫現場の『文化』に注目してみて下さい。
なぜ “適度に” なのかというと、業務内容に倉庫現場の作業を合わせるためです。
例えば、Amazonのような倉庫があったとします。機械設備やシステムは非常に高度に作られていますが、営業倉庫会社から見ると、「Amazonのような業務に最適化しすぎ」です。
(Amazonの倉庫なので当然ですが(笑))
1つのセンターを構えるくらいの業務規模であれば、当てはまらないかもしれませんが、アナログで対応する余白もある程度残っている方が、うまくいくことが多いです。
完全に人力のみの倉庫では、改善が難しいと思いますが、高度にシステム化(機械化)されている倉庫も細かい改善は難しいです。大きなコストをかけて設備投資を行っているので、1荷主の事情に合わせることが難しくなるためです。その場合は、倉庫側の仕組みやスケジュールなどに荷主側が合わせることとなります。
以上、3点のポイントを紹介しました。
倉庫選びには、倉庫見学が必須だと思いますが、その際の確認ポイントをお話しました。
少しでも皆様のご参考になれば幸いです。
是非、弊社記事を参考に、倉庫見学で「よりよい倉庫会社」に巡りあってもらえればうれしいです。
この記事の執筆者:
株式会社ワタナベ流通
営業部 市川 文平